31年前に高校時代の恩師から結婚祝いにと、漆塗りの少し大きめなお椀をいただきました。
朱と黒のコントラストが鮮やかなお椀です。
毎日使ってキズをつけたくないと、例年お雑煮をいただくときのみに使っていました。
が、ふと考えたのが毎年お正月にしか使わないなんてことをしていたら、この先何回使えることか・・・ということ。
すぐにキッチンの吊戸棚にしまってあったお椀の入った箱を取り出しました。
目次
・漆器の扱いは難しい?
・漆器は乾燥が苦手
・大事にしていてもいずれはゴミになる可能性も
・「ハレ」と「ケ」
・まとめ
漆器の扱いは難しい?
お椀と一緒に入っていた説明書きによれば、
- ぬるま湯で布きんで洗う。
- 柔らかい布で水分を拭き取る。
- 洗剤はなるべく使わない。
とあります。
食洗機や電子レンジは当然使えません。
硬いものやとがったものが当たれば傷がついてしまいます。
漆器は乾燥が苦手

あまり乾燥する場所に収納するよりも、多少の湿気があった方が漆器にとっては快適です。
ということは、しまったままにするよりも使って洗って使って・・・を繰り返した方がいいのですよね。
大事にしていてもいずれはゴミになる可能性も
私たち夫婦にとっては結婚祝いの大事な品。
でも私たちが将来いなくなったら、息子たちにとっては価値のないものになる可能性が大きいです。
最終的にはゴミとして処分されるでしょう。
それならば、私たちが大事に扱いながら存分に使うのが何よりと50代半ばになってようやく気づきました。
お祝いしてくださった恩師も、しまったままではなく使ってほしくて贈ってくださったことでしょう。
「ハレ」と「ケ」
私たちの年代は、食器にしても服にしても「ハレ」と「ケ」といった日常と非日常の区別を親から教わりながら育った世代だと思います。
そのせいか「普段使い」と「お客様用」、「普段着」と「お出かけ用」と区別しがちです。
50代を過ぎたころからか、そんなことをしていたら気に入ったものを使う機会が減ってしまうと思うようになりました。
お気に入りのものを普段使いに。
これからの生活の中での1つの指針です。
こんな記事も書いています。
「生きている間に使って楽しまなきゃ!|気に入った食器は普段使いに」
まとめ
ほかにも大事にしている食器がたくさんあります。
来客用、特別なときに・・・などと言っていたらこの先使う回数は限られてきます。
息子たちが小さかったころは落ち着いて食器を丁寧に扱う余裕もなかったですが、夫婦二人暮らしになった今は違います。
器を手に取り眺め味わいながら、心豊かに日々を重ねていきたいです。
食器以外にもいずれはゴミになってしまうかもしれないものがあれこれあります。
出して使って毎日の生活に潤いを与えていくことができたらいいなぁと思います。